手術に興味を持ってもらい、地域の外科医不足の解消につなげようと愛媛大医学部(東温市志津川)は8日、手術手技研修センターで、献体された遺体を使った手術の研修を医学部生に初めて公開した。
 医学部によると、手術のノウハウは卒業後、医療現場で身に付けるため、学生が手術を目にする機会は限られている。高田泰次医学科長(56)は「手術には高いスキルが必要で習得に時間がかかる。若いうちから間近で目にするメリットは大きい」としている。
 8日は、授業の一環で参加した2年生と希望者計約130人が、教授らによる若手医師への実技指導を見学。外科医の腹腔(ふくくう)鏡を使った胆のう摘出や、救急科医の外傷後の止血方法など五つの技術指導があり、学生らはメモを取って熱心に耳を傾けた。5、6年生は直接、実技指導も受けた。