北海道発明協会はこのほど、試料に光を照射すると表面の電子状態などが観察できる特殊な顕微鏡の開発・製品化に成功したとして元北海道大准教授で愛媛大大学院理工学研究科の内藤俊雄教授(51)らの研究グループに会長賞を贈った。
 前任地の北海道大で炭素などの有機物に光を当てて伝導性や磁性を発現させる研究をしていた内藤教授は2006年から2年間、経済産業省のプロジェクトで新型顕微鏡の開発に取り組み、表面観察と同時に化学状態の分析や電気特性の測定が可能な光電子顕微鏡の製品化に成功した。
 光電子顕微鏡は、デバイスの不良品検出のほか毒物や不純物などを見分ける手段として活用できる可能性もあるという。