情報通信技術を活用した教育分野の取り組みを顕彰する「日本e―Learning(ラーニング)大賞」(実行委員会など主催)に、老舗黒板メーカー「サカワ」(愛媛県東温市)のハイブリッド黒板アプリ「Kocri(コクリ)」が選ばれた。28日に東京都千代田区で表彰式と受賞者講演があり、坂和寿忠常務が開発の思いを語った。
 応募約110件の中から受賞したコクリは、米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」に取り込んだ動画や画像などの資料を、プロジェクターを使って黒板に直接投影できる。ガイド線を瞬時に映せるため板書の負担が減る。iPhoneのカメラで撮影した動画像のライブ中継機能も備える。
 坂和常務は講演でアプリの使い方などを紹介。電子黒板は高価で慣れるのに時間がかかるため、既存の黒板の活用を考えたと説明した。審査委員長の福原美三明治大特任教授は「教員の立場から黒板の活用方法を考えていた」と講評した。