石鎚山の北山麓にある旧石鎚村(現愛媛県西条市小松町石鎚)の諏訪神社で3日、秋祭りがあり、久しぶりに古里を訪れた元住民ら約20人が伝統の獅子舞を奉納した。今年は4演目のうち、10年余り披露していなかった難易度の高い「とり・ぬき・いさみ」を含む3演目に挑戦。「来年は4演目すべてに挑戦したい」と意気込んでいる。
 旧石鎚村は1955年に旧小松町、旧石根村と合併。当時の人口は212世帯1187人だったが、現在は3世帯5人になっている。獅子舞は過疎化の進行で途絶えがちになっていたが、元住民が82年に復活させた。
 獅子舞の世話人によると、「はね・ぼんでん・おこり」、「とり・ぬき・いさみ」、「よこどり・しんきょく・しめのもと」、「たねまき」の順に演じていたが、2012年までは獅子を導く「なぶりこ」役の子どもが習い事などでなかなか集まらず、舞の単純な「よこどり・しんきょく・しめのもと」と「たねまき」の2演目のみ奉納していた。