木下晋氏らの鉛筆画など22点 久万美術館で作品展
写実的な鉛筆画で知られる木下晋氏らの作品を集めた展示「生(き)の線―紙上の命」が、久万高原町菅生の久万美術館で開かれている。3月21日まで。
西洋画では重視されることが少ない「線」に注目してもらい、絵画の新たな観点を楽しんでもらおうと開催。速筆で知られる長谷川利行(1891~1940年)や村山槐多(1896~1919年)らのデッサンを中心に22点を公開している。
木下氏の鉛筆画は、髪の毛の一本一本を線で描き込み、顔のしわも細かく再現した人物画など緻密な作品が並ぶ。同館の神内有理学芸員(41)は「線に着目すると、それ自体が生き物のように見えてくる。無数の選択肢の中から、なぜその一本の線を選んだのかを考えることで、画家本人の見方を追体験してほしい」と来館を呼び掛けている。