大勢の犠牲者を出した震災の教訓を刻んでほしい―。東京電力福島第1原発事故との複合災害となった東日本大震災から6年の11日、愛媛県松山市石手2丁目の石手寺で追悼式があった。県内に避難する被災者約30人や信徒らが、七回忌の節目を迎えた犠牲者に黙とうをささげ、愛媛県民にメッセージを伝えた。
福島県南相馬市から伊予市へ避難している男性(38)は、昨年、自宅周辺の避難指示が解除された後も放射線の影響への懸念などから愛媛にとどまるしかないと自分に言い聞かせたと振り返り「多くの避難者が、戻れるものなら戻りたいと思っているがその判断ができず思い悩んでいる」と参列者に苦悩を明かした。