愛媛県営黒瀬ダム(西条市)の水を利用した松山分水問題に関し、中村時広知事は6日、県庁で「西条の水文化を将来にわたり守るため黒瀬ダムの具体的な活用方策の検討」など6項目の提案を発表した。
 中村知事は「西条の水を守った上で、余力があれば分水を検討できないかという提案。単に『分水』というひと言では片付けられない」と強調した。
 提案はほかに渇水時の西条市優先のルール化▽松山市は通常時に黒瀬ダムからの取水を抑制▽西条、松山両市の交流連携―など。
 中村知事は松山市長時代から分水に前向きな姿勢を示してきた。県では広域調整の立場からのバックアップを打ち出している。
 県と西条、新居浜、松山3市で協議する「水問題に関する協議会」の幹事会を13日に予定している。