梅津寺パーク跡地の温泉施設開発を白紙化 エイトワン(松山)発表
旅館経営や飲食、物販などを展開するエイトワン(愛媛県松山市、大籔崇社長)は25日、松山市梅津寺町の「梅津寺パーク」跡地で計画していた温泉施設開発を「いったん白紙とする」と発表した。
計画では伊予鉄道(松山市)が所有する高浜線梅津寺駅の東側区域約1万8000平方メートルを賃借。2017年夏の開業を目指して、温泉を備えた宿泊・飲食施設2棟を建設する方針だった。今年2月には県に温泉掘削の許可を得ていた。
白紙化について大籔社長は「地域資源ブランド化への注力や(松山市内の)道後商店街、ロープウェイ街への出店強化などの事業領域見直しに伴う判断」と説明。当初は20億円と予想した投資額がさらに膨らむ見通しとなり、採算性を確保できる事業計画策定が難航していることも原因に挙げた。
今後も松山の観光に寄与する事業には力を入れる方針を示し「自分たちの力不足でこのような結果になったが、断念ではなく、事業に取り組めるよう力をつけていきたい」と述べた。
梅津寺パークは、伊予鉄が2009年まで運営した遊園地で、温泉開発予定地には飲食施設などがあった。梅津寺駅西側の元遊園地部分は愛媛FCの練習場「愛フィールド梅津寺」になっている。