2015年7~12月、国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙飛行士・油井亀美也さん(46)が22日、愛媛県庁で中村時広知事と面談した。日本の無人補給機「こうのとり」で届けられた県産かんきつを「格別だった」と振り返り、県の高い長期貯蔵技術を称賛した。県庁で愛媛新聞のインタビューにも応じた。
 かんきつは県みかん研究所(宇和島市)が開発した技術により低温保存されていた河内晩かんと清見タンゴールで、15年8月、県が輸送物資として提供した。
 油井さんは「新鮮なフルーツを(ISSまで)送るのは難しく、日本の評価につながった。農家と研究所の思いが宇宙まで届いたと思う」と回顧。「同じ宇宙食に飽きてくる中、非常にうれしかった。仲間も『ありがとう』と喜んでくれ、仕事を手伝ってもらえた」と笑顔で語った。
 中村知事は「次回はぜひ(届けてほしい)かんきつの種類を増やしてもらえれば」とかんきつ王国・愛媛をアピールした。