愛媛県西条市出身でフランス・パリ在住の洋画家桑名正子さんの新春展が、西条市三津屋南のアトリエ「アート館 パリの風」で12日まで開かれている。地元産の周桑和紙や柿渋を使った作品など20点を展示。従来の青や緑などを多用した幻想的なアクリル画とは異なる作風となっている。
 桑名さんは今治西高校美術部時代、美術教師だった洋画家の故高階重紀さんに師事し、画家智内兄助さん(今治市出身)とは同級生。1975年からパリで創作活動を続けている。
 会場には、地元の周桑和紙を柿渋で染めて自身の版画などと再構成した「エスパス(空間)」や、暖色を使って南方系の動植物などをイメージした「楽園シリーズ」など、新たな作風を模索した作品が並ぶ。