愛媛県新居浜市大島の新年の伝統行事「とうどおくり」(市指定無形民俗文化財)が9日早朝、島内であり、住民らが無病息災などを祈願し、大型のとうどを燃やした。
 とうどは高さ約10メートルで、竹やわらに正月飾りなどを詰め込んでつくる。島内の自治会や15年前から協力している市内のボーイスカウトが約1カ月かけて島内に四つ製作した。
 臨時出航した渡海船は正月飾りなどを手にした客約190人でぎっしり。大島港前の広場にはとうどが三つ並び、午前6時から順に火が付けられた。風がなく、島民らは「勢いは例年より弱いな」などと話しながら暗い空に向かって火の粉を散らす炎を見守った。