マダイとイワガキの養殖が盛んな愛媛県宇和島市蒋淵(こもぶち)地区に28日、海産物の加工場や直売所を備えた複合型施設「こもぶち うみのいえ こもてらす」がオープンした。特産品販売などを手掛ける地元の企業組合「こもねっと」が整備。日替わり弁当やマダイの一夜干しの販売などを通して地域内外の交流を促進させ、地区の活性化を図る。
 蔣淵地区は高齢化の影響などから年々人口が減少し、現在は約350人。施設は、2013年に組合が開いたワークショップで「みんなが集まれる場所がほしい」との住民要望を受け、設置を企画した。14年5月、総務省の地域経済循環創造事業交付金の採択を受けた。
 「こもてらす」は真珠養殖の作業小屋を改装し、加工品の生産や新商品を開発する加工棟(木造平屋、約47平方メートル)と、直売所や親睦スペースの多目的棟(同、約44平方メートル)を整備。加工棟の屋根には太陽光発電パネルを備えるなど再生可能エネルギーの活用にも取り組む。総事業費は2300万円。
 営業時間は午前9時~午後5時。定休日は月曜。