県立とべ動物園(愛媛県砥部町上原町)で29日、園内見学や講演を通して動物の暮らしを守ることの重要性を学ぶ「しろくまピースの親子環境学習inとべ動物園」があり、親子ら約100人が楽しみながら環境保護の大切さに思いをはせた。愛媛新聞社主催。
 講演では、動物調査会社・ネイチャー企画(宇和島市)の海田明裕研究員が、環境省から2012年に絶滅種に指定された県獣ニホンカワウソについて、「昔は水辺にいる普通の動物だったが、川や海がつくり変えられて食べ物が減るなどして50~60年前には絶滅しかけていた」と解説。「人間が利便性を求めてやってきたことが、カワウソにとってはすみにくい環境となった」と述べた。
 参加者は2班に分かれた園内見学で、シロクマやカピバラ、ペンギンなどさまざまな動物を観察。キリン舎では、普段入ることのできない高さ約5メートルの管理通路から、好物の木の葉を食べるキリンを目の前にし、「首が長いよ」などと声を上げていた。
 家族で訪れた伊予市米湊の小林優介君(9)は「キリンさんは首が長いし、舌も長くて引っ張る力が強かった」と感心していた。