愛媛県宇和島市の宇和海に臨む石応(こくぼ)と山あいの御槙(みまき)両地区に県内外の学生が滞在し、住民と親交を深めながら町おこしに汗している。学生には地域社会を知ってもらい、受け入れ地域には若者の柔軟な発想を役立ててもらおうという「地域づくりインターン」事業で、県内では初めて行われている。
 事業は1996年に始まった国のUIJターン促進プログラムの流れをくみ、学生や地方自治体、学識経験者らでつくる「地域づくりインターンの会」(事務局・法政大内)が実施。主に首都圏の学生を希望地域に一定期間派遣する。
 学生は片道分の交通費を補助してもらい、8月上旬に各3人が石応、御槙入りした。空き家やシェアハウスに滞在し、町おこしグループの活動に加わって、かんきつ栽培や魚類養殖といった1次産業の現場に足を運ぶなど、地域に「密着」して得難い経験を積んでいる。