宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市住吉町2丁目)が臨床研究を進めている直径4センチ以下の小径腎がんを用いた「病気腎(修復腎)移植」について、厚生労働省の先進医療技術審査部会(座長・猿田享男慶応大名誉教授)は25日、費用の一部が保険適用となる先進医療指定の可否に関する審議を始めた。腎摘出に伴うリスクや治療法選択に関するドナー(提供者)への説明体制に「曖昧な点が多い」などとして申請内容の修正を求め、継続審議となった。
 部会には医療や法曹分野の16人が出席。事前評価した部会メンバーは、小径腎がんの治療では部分切除が推奨されている点を強調し「ドナーへの説明文書に十分な記載がなく、腎摘へと誘導されかねない」「腎摘が妥当な場合の医学的条件を明確にする必要がある」などと指摘した。