県内の小5男子体力低下気味 運動の習慣が大切
愛媛の子どもの体力は改善傾向だが、小学5年男子だけは低下気味―。スポーツ庁が12月に公表した2015年度の全国体力・運動能力、運動習慣等調査(全国体力テスト)で、こんな結果が浮き彫りになった。体育の授業の充実や幼少期からの運動習慣の確立が体力向上の鍵を握る。
体力テストは全国の小5と中2を対象に08年度から実施。県内でも体力向上への教員の意識が高まり、授業改善や外部人材の活用といった取り組みが盛んになったことも手伝い、中学生の体力は男女ともに改善傾向にある。
一方、小5男子の実技8種目の体力合計点は4年連続で低下し過去最低になった。中でも握力や50メートル走、立ち幅跳び、ソフトボール投げが最低値を記録。運動が「好き」と答えた割合も全国平均に比べて1.7ポイント低い72.3%だった。
体力低下との関連が指摘されているのが「家庭での関わり」の項目だ。県教委は「家族の意識によって子どもの運動習慣は変わる」と指摘。短期間の取り組みでは体力は向上しないとして、親子でのボール遊びなど幼少期からさまざまな運動を継続させることが大切と訴える。