高松国税局が2日発表した2015年分の所得税の確定申告状況によると、愛媛県内の申告納税額は193億8900万円で前年比15.0%増と大幅に伸びた。増加は4年連続。景気の緩やかな回復基調を背景に事業所得や給与所得が伸びたほか、土地や株式の売買による所得も増加した。
 課税の算定根拠となる所得金額は7.6%増の3181億9700万円で4年連続増。所得税の納税者数は3.4%増の6万1077人で2年ぶりに増加した。
 申告納税額の区分別では、雇用増を反映して給与所得者が2.0%増の50億2700万円。景気の回復基調を受け事業所得者が9.0%増の38億1600万円。不動産所得者は4.4%増の31億1300万円。
 土地などの譲渡所得があった人は9.2%増の3052人で、所得金額は14.5%増の277億4600万円。国税局によると、地価の割安感や低金利などを背景に一部地域の需要が高まり、土地取引が増えたとみられる。
 株式などの譲渡所得があった人は1.0%増の3694人で、所得金額は倍増の225億2600万円。一部の高額所得者が押し上げた。