愛媛県伊方原発環境安全管理委員会は19日、松山市で原子力安全専門部会を開き、国の原子力規制委員会が新規制基準に適合していると結論付けた四国電力伊方原発3号機の審査を「妥当と判断する」との報告書案を大筋で了承した。今後、現地調査を経て中村時広知事に報告書を提出する。
 伊方原発の安全対策を検証してきた専門部会の意見は、中村知事が再稼働問題を総合的に判断する材料の一つに挙げている。
 報告書案は規制委の審査のうち立地条件などの地域特性を踏まえた対策を重点的に確認したと強調する。
 基準地震動(想定される最大規模の揺れ)に関し、審査申請時の570ガルから最大650ガルに引き上げるなど計11種類を設定した点を「最新の科学的・技術的知見を踏まえ、不確かさも考慮して地震学、地震工学的見地から適切に策定されている」と評価した。