24日午後1時8分ごろ、愛媛県松山市一番町4丁目の県庁第1別館で免震装置の交換工事中、変電所からの引き込み線が破断し、県庁を含む一番町一帯が一時停電した。住宅や事務所など約1500戸は2分後に復旧したが、県庁の大部分は約7時間半停電した。
 県によると、大規模災害時に災害対策本部が設置される第1別館や本館の一部には非常用発電設備で電力を供給し緊急性の高い業務に影響はなかった。敷地内の電柱を使用し午後8時34分に仮復旧した。
 元請けの大成建設JVによると、下請け業者が第1別館で資材を搬入後、地上に仮置きしていた足場用パイプが作業場所となる地下の引き込み線部分に落下し破断するなどした。
 県は早期復旧や安全な作業手順の徹底、重要配線へのカバー設置を指示したとし大成建設JVは「(停電で)ご迷惑をお掛けした。真剣に対応していきたい」とコメントした。第1別館では、国の性能基準を満たさない東洋ゴム工業(大阪市)の免震装置の設置が判明し交換工事が実施されている。