砥部焼や菊間瓦に関する技術研究に取り組む県窯業技術センター(愛媛県砥部町五本松)が老朽化している問題で、県は25日、センターを砥部町大南の砥部焼伝統産業会館第2駐車場に移転建て替えすると発表した。
 移転先は現施設から北東約300メートルの町有地。敷地面積4738平方メートルで、現在の2.3倍の広さがある。建物の設計や研究設備については、県が町や今治市の意見を聞きながら詳細を決めることにしており、完成時期や総事業費は未定。土地を取得するか賃借するかは、現施設の跡地利用策を含めて町と協議する。
 現施設は2056平方メートルの敷地に、1962~71年にかけ建設した本館や工房など4棟を備える。老朽化が進み、作業スペースなどが手狭になっていることから、県は昨年度、関係者を交えた在り方検討委員会を開催。産地活性化に向けて機能強化と移転新設を求める報告書をまとめていた。