県養殖魚「スマ」東京で試験販売 脂乗り評判
愛媛県がハマチやタイに続く新たな養殖魚と位置付け、養殖技術の開発を進める高級魚「スマ」の試験販売が9日、東京・日本橋室町の三越日本橋本店で始まった。体重2.5キロ以上、脂肪含有率25%以上など一定条件を満たす個体に冠する「伊予の媛貴海(ひめたかみ)」を数量限定で売り込んでいる。15日まで。
県漁政課によると、県内では愛南町の2業者がスマの養殖実証試験中で、1月現在で約2千匹が残存している。2016年度は6千~1万匹の稚魚を育てる予定。関東圏での県産養殖スマの販売は初めてで、今秋から定期的な店頭販売を始める方針。
高級イメージを定着させるため販売場所に選んだ三越の売り場には、媛貴海5匹分の刺し身やにぎり、中落ち、あぶり、カマが並んだ。着物姿の女性から試食を勧められた来店者は「中トロから大トロくらい脂が乗っていておいしい」と初めての味に満足した様子。
県は19日から3日間、松山三越(松山市一番町3丁目)で、県内で初めてスマの刺し身やすしを販売する。26日の「えひめいやしの南予博2016」オープニングでも愛南町の飲食店で提供する。