研修医の診療技術向上やベテラン医師の指導ノウハウ共有を目指す「OSCE(客観的臨床能力試験)」が21日、愛媛県東温市志津川の愛媛大医学部付属病院であった。医師不足・偏在が懸念される中、愛媛全体で医師を育てる環境を整え医師定着につなげる狙いもあり、付属病院総合臨床研修センターが初めて実施した。
 センターによると、OSCEは医学生ら向けが一般的だが、研修医対象は全国でも珍しい。21日は松山、宇和島、東温3市の6病院に勤務する研修医10人と、各病院で指導を担うベテラン医師や看護師らに加え、研修医OSCEに取り組む岩手県の医師も参加した。
 研修医は模擬患者相手の診察や、容体が急変した患者への対応、看護師や薬剤師らとの連携などを問う課題に取り組んだ。実技後、評価役のベテラン医師が措置の意図を尋ね、注意点なども指摘。患者や家族に配慮するコミュニケーション能力も評価した。