夏目漱石の小説「坊っちゃん」の主人公が卒業した東京物理学校が前身の東京理科大は20日、愛媛県松山市湊町7丁目の市総合コミュニティセンターでサイエンスフェアを開き、小学生ら約1100人が科学や数学の面白さを味わった。
 今年は「坊っちゃん」発表110周年、漱石生誕150周年に当たることから、同大と松山市は6月に協定を締結。文化交流や情報発信で連携を深めている。
 算数や数学の法則を五感で楽しめるコーナーでは、寝かせたパラボラアンテナにピンポン球を落とすと、中央に立てた棒の先端に必ず球が当たることを体験。電波を中心に集めるパラボラアンテナの仕組みを学んだ。
 同大の学生がカードを使い、子どもが思い浮かべた数字を当てるマジックもあった。学生が的中させると、子どもは「すごい」「なんで?」と驚き、「高校で習う2進法を使うんだよ」との解説に聞き入っていた。