猛暑が続く愛媛県内。愛媛労働局によると、20日までに報告のあった7月の熱中症による労働災害は6件で、うち1件では農業従事者の50代男性が亡くなった。8月は熱中症の発生が高くなる時期といい、十分な注意を呼び掛けている。
 労働局によると、死亡災害が起きたのは7月3日午後4時ごろ。午前7時からビニールハウスや屋外で苗の水やりなどを行っていた男性が、疲れた様子に気づいた同僚の勧めで休憩していたところ立ち上がることができなくなり、救急車で病院に搬送されたものの5日後に亡くなった。
 5件発生した4日以上の休業のうち、商業に従事する20代男性は営業活動で自転車に乗っていたところ熱中症を発症。同じく商業の40代男性は屋外で廃棄物の分類作業中に気分が悪くなり、休憩室に向かう途中で意識を失った。ビルメンテナンス業の60代男性は駐車場で誘導作業中、意識を失い転倒した。
 発生時間帯は午前11時が3件、午後3時1件、午後4時が1件となっている。労働局は「体が熱に慣れていないのが最大の要因」と警告。働き始めの時間帯は熱中症のリスクが高まるとし、今年は夜中から暑さが続いている日もあることから要注意という。
 松山地方気象台によると、県内は今後1週間ほど平年よりかなり高い気温が続く見込み。愛媛労働局では、環境省のホームページなどで見られる暑さ指数を判断材料とし、定期的に水分と塩分を取ることなどを呼び掛けている。