移住先介護で一役 岡さん夫妻事業所開業 将来雇用受け皿にも
過疎化や少子化が進む愛媛県伊予市双海町翠地区に2年前、神奈川県から移住してきた岡孝彦さん(42)と貴恵さん(36)夫妻が今月1日、訪問介護の事業所を立ち上げた。事業所名はケアサポート「とにかく笑えれば」。「和気あいあい、にこやかに会話しながら介護がしたい。地域の人に選択肢ができれば」と張り切る夫妻に、住民もエールを送っている。
元お笑い芸人の孝彦さんは、お年寄りを笑わせたいと約15年前から介護の仕事に就き、移住前は訪問介護事業所で管理者を、貴恵さんはヘルパーをしていた。ただ、緊急事態があると24時間呼び出される生活。「家族とじっくり時間を取りたい」(孝彦さん)と移住を考えていた時に、インターネットで翠小学校の存続へ子育て世代の受け入れを応援していた翠地区を知り、2014年8月に長女の奏音さん(9)と長男の蒼汰君(7)を連れ移り住んだ。
地元の亀岡幹児広報区長(62)は「住民もみんな年をとり、需要も増えてくる。介護は地域に貢献もできる事業ですばらしい。地域に溶け込んで生活していく気持ちが伝わってくる。応援してあげたい」と見守っている。