愛媛県の瀬戸内しまなみ海道本線と日本遺産「村上海賊ストーリー」で注目される沿線島しょ部を舞台にした「サイクリングしまなみ2016」(実行委員会主催)が30日開かれ、47都道府県と9カ国・地域から集まった9~78歳の3539人が秋晴れの下、島々の自然や文化に包まれながら快走した。
 供用後の高速道本線を走る国内唯一の大会で2014年(参加7281人)に比べ規模を縮小。今治インターチェンジ(IC)―生口島北ICを一時車両通行止めとし、臨時フェリーを運航した。今治ICを出発し、広島県尾道市との往復や船旅を含む上島町往復、今治市大三島周回など、約40~150キロの5コースを設けた。
 参加者は午前7時半ごろから出発。エイドステーションでもてなしを受け、沿道の声援に応えた。4コースの終着点・しまなみアースランド(今治市高地町2丁目)では午前10時すぎから続々とゴール。同市大島間コースに参加した松山市春日町の会社員(46)は「景色は最高。応援で温かい気持ちになった」と話した。中村時広知事は「国内最高峰のファンライド。経験を(大規模大会の)次回に生かす」と述べた。
 実行委によると、参加者同士の接触で1人がけがをした。