愛媛県西条市で竹林整備などをしている「竹取物語実行委員会」(近藤嘉博委員長)がこのほど、第11回「美の里づくりコンクール」(農村開発企画委員会主催)で審査会特別賞を受賞した。
 コンクールは、農山漁村の美しい景観を保全、形成している住民の取り組みを表彰するもので、今回は全国から24件の応募があり、7件が入賞した。
 実行委は、NPO法人うちぬき21プロジェクト(西条市)やいしづち森林組合などで組織。2011年の台風で石鎚山のふもとにある同市大保木(おおふき)地区で土砂崩れなどが多発したのを機に、災害に強い地域をつくろうと、森林の保水力を低下させるとされる放置竹林の伐採活動を続けている。
 市街地の人が竹林伐採を体験したり、地元住民が調理したしし鍋を堪能したりするイベントも定期開催。ここ数年は地元の偉人顕彰や新たな交流拠点の開設で住民の居場所づくりに貢献しており、これらの交流活動も評価されたという。
 実行委の担当者は「『限界からのチャレンジ』として地域も頑張っている。人口が増え、地域の活性化につながるよう今後も努力したい」と話した。
 コンクールは05年度から始まり、過去には内子町の自治会と市民グループが最高賞の農林水産大臣賞を受賞している。