愛媛県四国中央市新宮町上山の大西神社で30日、県無形民俗文化財「鐘踊り」が奉納された。住民らでつくる保存会(由藤博明会長)や小学生ら25人が、テンポよくカンカンカンと響くかねや太鼓の音に合わせ、戦国武将を弔う踊りを披露した。
 土佐の長宗我部元親と戦い1577年に自刃した領主・大西備中守元武が踊り好きで、子孫が1680年代に供養のため始めたと伝わる。地元の西庄地区住民が奉納してきたが、近年は人口減少で新宮地域外からも応援を受けて継続している。
 30日は時折雨がぱらついたが、境内に集まった住民を前に、陣羽織や華やかな花がさを着けて舞った。小学4年の時から参加している新宮小中6年大西七星さん(11)は「カメラが多くて恥ずかしかった」とはにかみながら「丁寧に教えてもらったので、しんどくても諦めずに踊れた」と満足そうに話していた。