豊作感謝、乙女初穂刈り 今治・大山祇神社
愛媛県今治市大三島町宮浦の大山祇神社(三島喜徳宮司)で21日、抜穂祭があり、島内各地区から選ばれた女子児童16人が扮する抜穂乙女が初穂を刈り取り、豊作に感謝した。
抜穂祭は、旧暦5月5日の御田植祭で植えた稲を収穫する神事。旧暦9月9日に行われ、約650年前の文書にも記録が残っている。
白装束に赤だすきをかけた抜穂乙女が神に供える米を栽培する田「斎田」に入り、黄金色に実った稲穂を鎌で刈り取った。大三島小学校6年の佐々木音緒さん(11)は「緊張したけどうまく収穫できた」と笑った。
見えない精霊と3番勝負を繰り広げる県無形民俗文化財の一人角力もあり、菅貞之さん(40)が力士の一力山、多和祥栄さん(42)が行司を務めた。一力山が土俵際で両手を振り回してこらえたりする滑稽な動きに観衆からは笑い声が漏れた。