愛媛県の道後温泉旅館協同組合加盟の35旅館・ホテルの2015年宿泊客数は、前年から約4万7000人(5.3%)増の93万3715人だったことが、23日までに組合のまとめで分かった。4年連続の増加で、90万人超えは四国の4県都を結ぶX(エックス)ハイウエーが開通した00年(約106万7000人)以来15年ぶり。
 組合によると、1~10月は梅雨時期で旅行需要が鈍り前年を下回った6月を除き、前年同月比5.5~16.7%増で推移。写真家で映画監督の蜷川実花さんが手掛けた「道後アート2015」(5月1日~16年2月末)なども誘客につながった。月別最多は8月の9万8572人だった。
 道後では16年も画家の山口晃さんをメーンアーティストに芸術イベントを継続する。組合の新山富左衛門理事長は「今年は(香川、岡山両県で開催する)瀬戸内国際芸術祭もあって(観光客を)取り合う形になるかもしれないが、90万人台は守りたい。17年の愛媛国体などに向けて準備をする大切な年になる」と述べた。