愛媛県松山市の道後温泉本館の耐震改修計画について野志克仁市長は11日の定例会見で「2016年度末をめどにおおよその工事期間や事業費を算出する基本設計を取りまとめる」との方針を示した。00年度に本館の総合診断を行った公益財団法人「文化財建造物保存技術協会」に委託する。
 有識者や地元関係者らでつくる市道後温泉活性化計画審議会は、営業しながら工事を進めるなどの基本方針を4日に答申していた。野志市長は、17年度から文化庁の補助で詳細な実施設計をする予定としたが、着工時期については「17年の愛媛国体後の適切な時期」とする従来の見解にとどめた。
 姉妹都市のドイツ・フライブルク市が旧日本軍従軍慰安婦問題を象徴する少女像設置計画を松山市の要請を受けて中止したことについて、9月23日の電話会談でディーター・ザロモン市長から「松山市の方々を傷つける意図はなかった」と説明があったと明らかにした。像設置を提案した韓国の水原市は日本側に抗議する意向を示していたが11日までに松山市に抗議はないという。