障害者差別解消に向けた研修会が20日、愛媛県松山市堀之内の松山市民会館であり、法施行に先駆けて差別解消に関する条例を制定した熊本県の相談員らが、具体的な相談事例や解決への流れについて講演した。
 4月に障害者差別解消法と愛媛県の条例が施行されたのを受け、愛媛障害フォーラムが主催。当事者や支援者、行政関係者ら約120人が耳を傾けた。
 熊本県広域専門相談員の渋谷安紀子さんは、精神障害者が不動産業者に「会社の方針で精神障害者には物件を紹介できない」と言われたとの相談事例を紹介。
 業者は、特定の精神障害者によるトラブルが相次いだとして内規を作ったが、「障害者にどう対応したらいいか分からない」と困っていたと分かり、「条例を基に、支払い能力や禁止事項を守れるかなど健常者と同じ審査基準で判断するようお願いすると、理解してくれた」と語った。