病気や事故で脳が傷ついて起こる高次脳機能障害の講習会(松山リハビリテーション病院主催)が8日、愛媛県松山市道後公園の子規記念博物館であった。国際医療福祉大病院(栃木県)の太田喜久夫教授がリハビリテーション医の視点から家族らによるケアのあり方などを助言した。
 医療福祉関係者ら約200人が出席。太田氏は「高次脳機能障害は目に見えにくい障害と言われるが、本人や家族、周囲の人々の誰かが社会生活で困っており、障害は見えている」と指摘。家族や介助者による患者への対応法について「重大ではない問題行動はあえて無視し、うまくいかないときは時間を変えて試してほしい」とアドバイスした。
 財団新居浜病院臨床心理科長の小森憲治郎氏の講演や、家族会による活動報告などもあった。