「餃子の王将」を展開する王将フードサービス(京都市)は、愛媛県の鬼北、松野両町と宇和島市産のユズをギョーザのたれ用に使用する方針を決めた。7日に渡辺直人社長らが鬼北町を訪れ、JAえひめ南と出荷時期や取引内容などを確認。近く販売契約を結ぶ。
 王将が2014年12月から始めた、全食材の国産切り替えの一環。15年春には、ラーメン用メンマに使う乾燥たけのこを中国産から愛媛県産に段階的に転換する方針を示している。
 今回の取引はユズの果汁と皮が対象で、ギョーザのたれや各種料理の調味料に利用する。16年は果汁18トン、皮15トンの取引を予定、2月に初出荷し試作などを重ね、早ければ3月にも全国の店舗で提供する。今後1年間、顧客の反応を見て出荷量を調整するという。
 渡辺社長がラーメン用メンマの契約で15年5月に愛媛県を訪れた際、鬼北町のユズを目にしたことがきっかけで交渉を開始。渡辺社長の祖父が鬼北町出身だったこともあり、数回の現地視察などを経て、風味の豊かさや価格の安さなどから取引を決めた。