俳優や芸術家などマルチな才能で活躍する片岡鶴太郎さん(61)の巡回展「還暦紅(くれない)」が、愛媛県新居浜市坂井町2丁目のあかがねミュージアム(市美術館)で9日から始まるのを前に8日、報道向け内覧会があった。初期作から最新作まで約130点、20年間の創作活動の軌跡を一堂に展示している。市教育委員会や愛媛新聞社など実行委員会主催、8月21日まで。
 片岡さんは、1980年代から数々のバラエティー番組に出演し、幅広い人気を集める。38歳で絵を描き始め、日本画のほか仏画、書、茶わんや漆器といった工芸品も手掛けている。
 展覧会はあかがねミュージアムの開館1周年を記念して開かれ、片岡さんがこれまでに制作した2000点以上の中から選んだ。「金魚」を還暦のテーマとしており、愛らしく泳ぐ様子を捉えた日本画のほか、絵画と映像、音楽を融合させ、びょうぶから金魚の大群が飛び出して見える迫力ある意欲作や、高さ3.5メートル、幅1メートルの絹地に赤やピンクの染料で日本らしい四季を描いた「千年シリーズ」など多彩な作品が並ぶ。