26・27日「愛媛県民の第九」1000人大合唱 愛響演奏にのせ
ひめぎんホール(松山市道後町2丁目)開館30周年記念のメインイベント「愛媛県民の第九」(県、県文化振興財団など主催)が11月26、27両日、同ホールで開かれる。県合唱連盟会員や一般参加者ら約1000人の大合唱団が愛媛交響楽団(愛響)の演奏にのせ、歓喜のハーモニーを響かせる。
指揮は、1995年「プラハの春」国際音楽コンクール指揮部門3位など経歴の森口真司。ソリストにはソプラノ藤井冴、アルト三津山和代、テノール澤原行正、バリトン宮本益光の、愛媛出身・ゆかりの若手実力派4人を迎える。県合唱連盟創立55周年の記念演奏会、愛響の第44回定期演奏会を兼ねる。
県民1000人規模の「第九」は、86年の同ホール開館記念で演奏されており、同財団や県合唱連盟、愛響などが中心となって、今回の節目での“歓喜のハーモニー再演”へ3年前から企画、準備してきた。
県合唱連盟理事長で県文化協会会長の市村公子氏(73)は、合唱指導者の一人として参加した30年前を振り返りながら「第九には、みんなが一つになる力がある。改めて県民の総力をもってやるにふさわしい歌。前回のように県民の手作りで開館30年を盛り上げたい」と力を込める。
愛響理事長の中田勝博氏(75)は「ベートーベンが第九に込めた強い思いを感じてもらいたい」と意気込みを語る。愛響は当日の「第九」演奏の前に、森口指揮でワーグナー作曲「パルジファル」より「第1幕 場面転換の音楽」と「第3幕 聖金曜日の音楽」も披露。中田氏は「ワーグナーらしいメロディーの美しさを楽しんでもらえれば」と来場を呼び掛けた。
ひめぎんホールは86年4月、県民文化会館としてオープン。今治市出身の世界的建築家、故丹下健三氏が設計した。
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「愛媛県民の第九」は26日午後6時半、27日午後4時から。指定席2000円、自由席一般1500円、小中高生1000円。未就学児入場不可。問い合わせは、県文化振興財団=電話089(923)5111、または愛媛新聞社読者事業部=電話089(935)2355。