50万本のコスモス見頃 西条の棚田 住民が丹精
愛媛県西条市河之内の棚田で、地元の天川集落の住民が丹精しているコスモス約50万本が見頃を迎え、市内外から訪れた家族連れや写真愛好家らを楽しませている。恒例の「コスモスまつり」は11月中の土曜日曜と祝日(12、13、19、20、23、26、27日)に開催する。
天川集落は大明神川の上流域にあり、西部の尼ケ谷には65枚の棚田(2.2ヘクタール)が連なる。コスモス栽培は農家の高齢化や獣害などで荒れていく棚田を守ろうと、農業山内強さん(67)が提案し、農家6戸が2011年に本格的に始めた。
天川棚田保存会によると、今年は例年より遅い9月3日、休耕田0.8ヘクタールにレンゲと一緒に種まきした。9月の天候不順などで花はやや小さく、部分的に発芽しない種もあったが、現在八分咲きで、11月下旬まで楽しめそうだという。
薄曇りの10日は、女性グループなどが「きれいね」と談笑しながら、のどかな風景の棚田を散策した。まつり(雨天中止)では、石窯で焼いたピザや地元の農産物などを販売。近くの古民家を見学することもできる。
尼ケ谷へは西条市旦之上の庄内公民館とJA周桑庄内支所の間の道を山の方へ約2キロ進む。問い合わせは保存会の山内さん=電話090(7625)4929。