CNF活用へ知恵絞り 松山で検討会
植物由来の新素材「セルロースナノファイバー(CNF)」を活用した愛媛県の産業振興事業への助言や指導を行う検討会の初会合が19日、愛媛県松山市久米窪田町の県産業技術研究所であった。県と企業で設立した4部会から、かんきつの搾りかすを使った低コストのCNF試作や、樹脂とCNFを均等に混ぜる技術の開発・応用などを盛り込んだ2016年度事業計画が報告された。
検討会は内村浩美・愛媛大紙産業イノベーションセンター長を総合アドバイザーに、CNF研究に関わる公的機関や県内企業の生産・開発担当者らで構成。県は4月、CNFを活用した産業推進方針を公表し、6月には県内企業18社と合同で複合材料、繊維、食品、紙の4部会を設置した。
19日は非公開で各部会の事業計画について意見交換した。県産業技術研究所によると、「分野を限定せず、可能性や間口を広げて研究を進めるべきだ」などの意見が出た。各部会は意見を参考に事業を進める。