国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊をテーマにした映画「クロスロード」上映会と、派遣先から帰国した元隊員の報告会が28日、愛媛県松山市山越町の県男女共同参画センターであり、約130人が国際協力活動に理解を深めた。県青年海外協力協会主催。
 映画は2015年の製作で、ボランティアに懐疑的だった青年が協力隊に参加し、仲間や現地の人々との交流で成長していく姿を描いている。県内では初上映で、参加者は熱心に見入っていた。
 報告会では元隊員2人が登壇。13~15年の間、マレーシアで障害児教育を行った田村優奈さん(32)=新居浜市=は「コミュニケーションだけでなく相手の価値観や文化を尊重する大切さを学んだ」と語った。
 14年にモンゴル入りし今年1月に帰国した神野諒さん(25)=松山市=は、バスケットボールを教えチームを全国大会へ導いた体験を紹介。「目の前にいる人の心に何が残せるかを考えることが国際協力につながる」と振り返った。