宇和島徳洲会病院(愛媛県宇和島市住吉町2丁目)が臨床研究として進める病気腎(修復腎)移植について、同病院が厚生労働省に対し、一部保険適用となる先進医療に向け近く再申請する方針を固めたことが28日、関係者の話で分かった。
 同病院は臨床研究として、第三者間と親族間を含めた病気腎移植を10月までに16例実施。徳洲会関係者によると、先進医療に承認されれば、移植にかかる費用400万~600万円のうち、手術代など約80万円を除く入院費、投薬費などに保険が適用される。
 同病院は、2011年10月、小径腎がんのドナー(提供者)の腎臓を摘出して修復し、慢性腎不全で透析中の患者へ移植する医療について厚労省に適用を申請、書類不備などを指摘され12年6月に再提出した。しかし、同8月の同省の先進医療専門家会議では、移植の患者選定の不透明性などを理由に承認されなかった。14年春にも申請を検討したが、グループの公職選挙法違反容疑事件などもあり、先延ばしになっていた。