高齢者福祉の在り方を考える愛媛県老人福祉施設大会が16日、松山市道後町2丁目のひめぎんホールであり、社会福祉法人愛川舜寿会(神奈川県)の馬場拓也常務理事(40)が講演し「万人に均一の対応を図るサービスに対し、個々の状況に応じたケアを行う心構えが必要」と呼び掛けた。
 馬場さんは、見返りを求めない心や磨かれた専門性、体調管理といった心技体がプロの基本と述べ「満足を1%超えるのが感動」と語り、「やろうと思ったことを形にしてみるのが大事」と強調した。
 入居者の最高の瞬間を写真などで記録する取り組みを紹介し「家族が知らない生活のワンシーンをリアルに伝えると、亡くなった後の家族の悲しみを和らげる。一生懸命やろうとしたことは必ず伝わる」と力を込めた。
 大会は県内の特別養護老人ホームなど283施設でつくる県老人福祉施設協議会の主催。施設職員や利用者、家族ら約340人が参加した。