松山商出身でプロ野球巨人で活躍した千葉茂さん=2002年に83歳で死去=が、注文してカツカレーが生まれた洋食店として知られる東京・銀座の「グリルスイス」のメニューに11月、松山産ライムサイダーが加わった。カツカレーに合う飲み物を探していた3代目の庄子あけみさん(51)が笑って話す。「何より千葉さんゆかりの松山産が決め手」
 戦後間もない1948年、現役だった千葉さんが足しげく通っていた同店で、早く食べられボリュームがあるからと「カレーライスにカツレツを載っけてくれ」と注文したのがカツカレーの始まり。店の壁には千葉さんが書いた「カツカレーは勝利の味がする」との色紙が掛かる。
 「千葉さんは気さくな方だった。2人前のカツカレーをぺろりと食べていた」と懐かしむ庄子さんが、カツカレーに合う飲み物はないかと最初に思ったのは18年前。最近になって「若い人は炭酸飲料やジュースと一緒にご飯を食べる」と本腰を入れ、10月末、銀座であった松山産ライムのPRイベントでライムサイダーに出合った。「カツカレーの邪魔にならない味で、ライムには高級感もある」と店での提供を即決した。