1979年に愛媛県西条市内で配布されたシングル盤レコード「西条まつりばやし」に伊勢音頭などを吹き込んだ、西条市福武の西森精市さん(83)がこのほど、市内の祭り愛好家が制作する秋まつりのビデオ撮影で35年ぶりに本格的な収録に臨んだ。民謡や三味線を教えている西森さんは、「動画を見てまねをして、受け継いでくれる人が出てくれば」と期待している。
 10月の西条まつりに欠かせない伊勢音頭だが、市内でだんじりが急増した1970年代には歌を知らない地域もあった。旧西条市などは祭りばやしを周知しようとレコードの製作を企画。民謡を歌い継ぐ市公民館民謡同好会連合会の一員で、声の質がよかった西森さんら2人に収録を依頼した。