四国電力は22日、再稼働した伊方原発3号機(愛媛県伊方町、出力89万キロワット)がフル稼働したと発表した。国の原子力規制委員会の最終的な検査を受け、9月7日に現在の試験的な調整運転から営業運転に移行する予定。
 四電によると、伊方3号機の発電機出力は21日午後に100%に到達。22日午前10時15分、原子炉内で発生する熱出力を100%にしてフル稼働の状態を保つ「定格熱出力一定運転」を始めた。
 伊方3号機は12日に再稼働し、15日には原子炉の熱でタービンを起動して発電と送電を開始。その後、徐々に出力を上昇させて調整運転を続けていた。
 新規制基準に適合した原発の再稼働は九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)と関西電力高浜原発3、4号機(福井県)に続き伊方3号機が5基目。高浜は司法判断で運転停止しており、プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使うプルサーマル発電では伊方が国内唯一となる。