愛媛県大洲市の主婦が手作りした、伝統のひな菓子「まめいり」セットの発送が23日、同市徳森の宅配便事務所で始まった。「やめないで」と県内外から届く望郷の念に応え、29年目の今年も、お母さんたちが、ふるさとの味をぎゅっと段ボールに詰め込んだ。西日本を中心に4月まで約300セット注文を見込む。
 まめいりは、コメを蒸し乾燥させたものをいり、ピーナツやあられを加えて水あめで固めたお菓子。「旬を愛する会」の5人が手作りする。
 白石成子代表(78)が大洲ならではの味を模索し、母マサヨさんの手作りまめいりを思い出したのが始まり。戦後甘い物が少なかった時分、母のまめいりに近所の子どもたちが集まり、いろり端で分けた光景が原点だ。
 セットAは、まめいり3種に手作りクッキーと甘酒2本を入れて2800円(税・送料込み)。さらに大洲和紙貝びなを加えたセットBは3400円(同)。注文はファクスで旬を愛する会=0893(24)6246。