愛媛大地球深部ダイナミクス研究センター(GRC)と物質・材料研究機構(NIMS)の共同研究チームは23日、GRCが開発した世界で最も硬い物質のヒメダイヤと電気を通すダイヤモンドを組み合わせることで、10万気圧以上の超高圧下で物質の電気抵抗を簡単に測定できる装置を開発したと発表した。チームは、装置を活用して超高圧下の物性測定を行い、未知の超伝導物質など新機能材料に関する研究を進める。
 NIMSの環境・エネルギー材料部門ナノフロンティア材料グループ長の高野義彦氏(50)らによると、ダイヤモンドを用いた高圧発生装置は、試料の上下にダイヤモンドの先端面を突き合わせて押しつけることで高圧力が発生する仕組み。より高い圧力を発生させるためにはより小さな先端を持つダイヤモンドを用いる必要があり、試料も小さくなる。従来、超高圧下の試料の電気抵抗を測定するためには、数十ミクロンの試料に4本の電極を手作業で取り付ける必要があり、熟練した研究者でなければできない難しい分野だった。