南海トラフ巨大地震の発生を想定し、県外から自衛隊の輸送ヘリなどで運ばれてくる傷病者を広域搬送する訓練が30日、愛媛県松山市南吉田町の松山空港であった。医師らでつくる県内外の災害派遣医療チーム(DMAT)が連携体制を確認し、大規模災害に備えた。
 国の総合防災訓練の一環で大分、宮崎、鹿児島を被災県と想定。3県と隣県の熊本で離着陸可能な空港や運動公園、自衛隊基地に広域搬送拠点臨時医療施設(SCU)を設け、傷病者を愛媛や広島のほか大阪、神奈川、新潟に搬送した。
 約120人が参加した松山空港では、四国4県の病院からDMAT13チーム57人が集まりSCUを設置。医師らは、大分からヘリで運ばれた傷病者に治療の優先順位をつけ身元やけがの具合、意識の有無を確認し応急処置した後、病院への救急搬送を指示した。