大洲の作家・村上さんに特別賞 日本に儒教伝えた「姜沆」研究

 豊臣秀吉の朝鮮出兵「慶長の役」(韓国では丁酉再乱)で1597年、朝鮮半島から大洲まで連行され日本に儒教を伝えた儒学者「姜沆(かんはん)」の研究に功績があったとして、韓国の新聞社や出版社の社長らでつくるソウル言論人クラブは10日、愛媛県大洲市新谷の作家、村上恒夫さん(82)を表彰した。
 約30年前に創設されたソウル言論人賞の特別賞で、外国人の授賞は初。村上さんは10日、ソウルで授賞式に出席した。
 姜沆は藤堂高虎軍の捕虜となり、大津城(現大洲城)に連行され幽閉された。脱走事件を経て京都へ移送された後、儒学者藤原惺窩(せいか)に儒教を伝え日本の近世儒学の礎を築いた。姜沆は抑留生活を記録し「看羊録」の名で残る。
 大洲史談会の顧問を務め、元大洲市職員の村上さんは、1980年代から姜沆を研究。99年に「姜沆 儒教を伝えた虜囚の足跡」を著した。同書は今年、韓国で翻訳出版されている。
 授賞式前、村上さんは「非常に光栄」と喜び、「姜沆は日本に多大な貢献をした人物だが1910年の日韓併合後、『韓国蔑視』的な風潮や政策もあり(日本を非難する内容が書かれた)看羊録はうずもれていた。姜沆が教科書に載るくらいの知名度になればとの思いで書いた」と著書に込めた思いを語った。
 クラブの姜勝勲会長は「韓国人より百倍姜沆に詳しい」と村上さんをたたえた。
 

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 授賞式前、村上さんは「非常に光栄」と喜び、「姜沆は日本に多大な貢献をした人物だが1910年の日韓併合後、『韓国蔑視』的な風潮や政策もあり(日本を非難する内容が書かれた)看羊録はうずもれていた。姜沆が教科書に載るくらいの知名度になればとの思いで書いた」と著書に込めた思いを語った。
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