愛媛県今治市の大三島に毎夏、大阪府豊中市などの中学生を受け入れる交流イベントが50回を迎えた。自治体事業から住民主体の活動に形を変えながら半世紀継続。親子2代続けての参加もあり、島と都市の子どもたちの触れ合いが続いている。
 イベントは少年都市交歓活動として1966年、豊中市の要望を旧大三島町が受け入れて開始。80年からは大三島の中学生が春に豊中市を訪れ、相互派遣事業となったが、2004年に終了した。
 しかし、継続を望む声が上がり、双方の経験者が奔走。今治市大三島町肥海の建設会社社長多和力さん(51)ら住民有志と、NPO法人豊中市青少年野外活動協会理事の野口幸雄さん(52)らが06年に「しまなみ交流キャンプ」として復活させた。現在、大三島側は住民約10人が手弁当で、NPO法人は国立青少年教育振興機構の子どもゆめ基金の助成を受けるなどして開いている。
 今年は豊中市などの中学生32人が15日まで4泊5日の日程で訪れた。大三島の中学生も参加し大久野島(広島県)でのキャンプのほか町内では9世帯に民泊。大三島少年自然の家にも宿泊してマリンスポーツやキャンプファイアなどを満喫した。