日露戦争で捕虜となり、愛媛県松山市の収容所で亡くなったロシア兵士の慰霊祭が25日、同市御幸1丁目のロシア兵墓地であった。墓地保存会のメンバーや毎月清掃奉仕をしている地元中学校の生徒ら約50人が参列。墓前に花をささげて冥福を祈り、恒久平和を誓った。
 墓地には、ワシリー・ボイスマン大佐らロシア人とポーランド人の捕虜98人が埋葬されている。慰霊祭は、市が毎年開き55回目。
 式典では、市保健福祉部の松原ゆき企画官が「過去の戦役で多くの人を失った事実を正しく後世に伝え、恒久平和への誓いを新たにしたい」と追悼の言葉を述べた。
 勝山中生徒会長の2年武智亜美さん(14)は「お墓をきれいにすることで、故郷に帰る願いがかなわなかったロシア兵の方々に安らかに眠っていただきたい」とあいさつした。